この本を知ったきっかけは確か id:kotorikotoriko のダイアリーだったと思う。
もう5年近くも前だけど、"ひげ"というキーワードが引っかかっていたのと、久しぶりに小説を夢中で読んだ みたいな話しもあって いつか読みたいなーと思って wishlist で眠らせていた。
しばらくして色々 古本をまとめ買いした時に ついでに買ったのだが、分厚くて持ち歩きに難があるので、棚で眠らせていた。
その後、手元の本をまとめて電子化できる機会があったので、電子化してkindle に突っ込みつつも、すぐに読み始める事なく眠らせていた...
で、最近読書が途絶えていたので 何か読みたいなっと思って先日読み始めました。
全2巻でそれぞれ500ページ越えというんだから けっこうなボリュームなようだけど、児童文学のジャンルなので 漢字も少ないし サクサク読み進められます。
そして児童文学でありながら、大人が楽しめる厚みでもあります。
俺が何か書くより kotoriko のダイアリーに誘導したいくらいなんだけど、記事削除されちゃったみたいやね。
ひげよ、さらば -猫たちのバラード-
サブタイトルに『猫たちのバラード』と付与されている所から分かる通り、
この作品における "ひげ" の持ち主は 猫です。
1巻を読みはじめると、主人公である記憶喪失の猫 ヨゴロウザ、彼が最初に出会う猫 片目を筆頭に、ナナツカマツカには個性豊かな猫が沢山住んでいて、彼らと出会って話しあって行くヨゴロウザに感情移入して読んでしまいます。
そしてナナツカマツカのお隣、フタチハチブセの犬達との縄張り争いを勝ち抜く為の戦いは 冒険小説のような感じで進んでいって面白いです。
あと、冒険小説で成長小説っぽいんだけど、何か任侠モノっぽさがあってシブい。
でも、そっからです。
これはただの冒険小説ではないのだな、と。
2巻は想像していた以上に重いんだけど、これはもう読んでもらうしかない。
ここに何書いても、読む前の人にはもったいない感じ。
ラストはけっこう期待を裏切られた感じになるというか、
個人的には終わりの先を見せられるような感じで読後感が良いとは言えないのだけど、それでも これは勧めたい本だな と思える面白い小説だった。
ただの夢のような冒険譚ではなく、猫ながら変に現実感があって良い。
まぁ所詮猫なのだが。
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