- 2011年8月30日 21:35
- 映画
お盆休みは旅やレジャーの予定は入れず、だらだらしていた。
のだけど、映画だけはみにいこうと思っていた。
理由は積極的とは言えないものだけど、京都シネマの会員の更新期だったから。
手元にあった招待券の関係で2本今月中にみてしまわなければならなかったけど、平日のレイトには間に合わない事も多いし、
土日は出突っ張りで映画に行ける余裕が全然なくてちょっと寂しい。
そんなこんなで、今回お盆期間に放映してる映画から選んだ1本目が、この『一枚のハガキ』。
今日はお祭りですが あなたがいらっしゃらないので なんの風情もありません。 友子
こう書かれた1枚のハガキから物語ははじまる。
普段何か映画を観たり観劇したり小説を読む上で、事前情報をシャットダウンしてみるのが好き。
どの映画を見るか選ぶ為に、公式ホームページのトップページやイントロダクションをチラリとだけ見て、この映画を見る事に決めた。
その段階での印象は、生きて日本に帰った兵士が、か細くもたくましく独りで生きる戦死した戦友の妻を助けていくうちに恋に落ちるといった美談的な映画なのかなっと思っていた。
が実際はまったく違う。
凄惨な真実を伝える、鮮烈な戦争批判を持った映画だった。
でも堅苦しいメッセージでガチガチに固められたものではなくて、そこには笑いがあった。
どこまでも凄惨であり、時には歯をくいしばってしまうようなシーンもあるんだけど、
それでも、どこかに暖かさを常にもっている映画だった。
パンフを読んだ所だと、御年99才になる新藤監督が、最後の映画として自分を体験を元に描いたとのこと。
冒頭の一文の書かれたハガキも実体験として自分で見たものらしい。
戦争の凄惨さを伝えようとする映画は沢山あるけど、映像的な悲惨さに加えてコミカルにも受け取れる演出に満ちてるのは凄いなと思う。
ラストはけっこういい感じに終わるけど、どうにもこれでいいのか感は強いわw
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