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『僕の妹は漢字が読める』を読んだ・・・・・・・『僕の妹は漢字が読める』を読んだ・・・・・・・

  • Posted by: tyoro
  • 2011年7月24日 01:19

まず言い訳から入らせてもらうなら、「読みましょう」というプレッシャーに負けた感がある。


普段ラノベって殆ど読まないんだけど、昔はけっこう読んでたなぁと思う。

普通に読書のきっかけとなったのが、高校の頃に読んだロードス島戦記だったし、SW系はけっこう読んでた。

電撃とかだとキノとかキーリとか、、、くらいか?


今でもラノベレーベルで読むのは浅井ラボと紅玉いづきさんくらい。


まぁそれ以降読めなくなったのは何が原因だったのかを考えるのに丁度いい題材だった、とこの本までの到達点を閉めるにはまだまだ文字数が足りない。


さてこの本がどんな本か、は読んでもらうのが早かろう。

300ページ近い作品なのだが、最初50ページほどまでは無料公開されていてブラウザで読める。

HJ文庫 新刊「僕の妹は漢字が読める」


読んでみた?

なら言う事がある。


すいませんでした、、、




冒頭にも書いたけど、主筋のラノベを読めなくなった原因ってのがあって。

それは自分が変化したというよりは、俺が読めない文体の本が増えたというのが正しい所だと思う。

個人的に主人公思考と会話だけで物語が進んで、カギ括弧ばっかりで情景描写が殆どない文章は読むのが辛い。


まともに最近の読んでないから「そんなんじゃねぇよ!」って言われたらまぁ「すいません、でも読む気はないです。」としか言いようがないんだけど、

角川スニーカーとか電撃のはまだ読めそうなのがある気はするんだけど、HJ文庫とかMJ文庫になると完全に無理臭が出てくる。

(読んでないのに何で分かるんだって話しだが)


雑食で何でも読めると思ってたんだけどなぁ、、、



まぁラノベをボコスカに書いてるけど、それは俺が読めない、読むのが苦痛な文章があるという表明であってこの作品についての評価ではない。

確かにこの小説は、現代のラノベらしいラノベラノベした文体なので俺には馴染まない。

そして冒頭50ページを読んで、なんかもうダメだ俺は死にたい、、、といった感じになってこなくもない。


でもその先で意外(と書くと失礼な気もするが)ちゃんとしたストーリーを読ませる小説になってる。

設定が突拍子もないとか、SF的な部分での考証が適当とかそういうのはまぁ置いといて、ちゃんとしてた。


今更あらすじ書くのもなんなんだけど、舞台は23世紀の日本。

漢字文化が衰退して、漢字が読めるのは一部の人のみで一般人はひらがなとカタカナしか読めない世界。

作家志望の主人公と、その義理の妹クロハを中心としたものがりではあるんだけど、中身は時間旅行系のSFだった。


途中学校とかの下りは辛くて死にそうになったけど、ページ数が多いだけで文字がすっかすかなので、さっくり読めるような文章量だったのも助かって意外(と書くと失礼な気もするが)に読めたし、ラストの方の展開は普通に面白かった。

理由のないハーレム展開あんま好きじゃないので、その辺好み的なマイナスはあるけど、終盤のSF展開からの伏線回収は普通に綺麗だなと思った。


あのサンプルに上がってる冒頭の50ページくらいは、まぁ世界観の解説として必要な気はするんだけど、逆にあっからちゃんとしたストーリーものに繋がると思えないってのがあって、逆効果なんじゃないかなぁと思わなくはないけど、

まぁ俺が読まされるに至ったきっかけもアレではあるので何ともですかね。


ってか売れてるらしいですね!!!




作中で、『ひらがな』しかない萌え文化が中心の日本に対して、平成の(我々で言う所の現代の)作家の視点で憤りを語る所があるんだけど。

正直な話し、俺には今のラノベ文化の盛り上がりそのものが理解できない範疇に行きつつあるので、それに被ってみえて、壮大な皮肉だったら面白いのになーと思って読んでた。

でも終盤で逆に偏見を持って作品を見ないでほしいみたいな主張がみえて(というかそのまんま書いてて)、あーこれが言いたかったのかなーと思いつつ、別にそんな重い主題はないんだろうなーと思って普通に最後まで読んだ。


そういえば後書きにこのタイトルになるに至った経緯的なのが載ってたんだけど、

最初は作者は『妹は漢字が読める』ってタイトルを作品に付けていたらしいんだけど、このタイトルからの友人の印象が酷くて、中身を知らないとそういう印象になるんだなって語ってた。

そういう所を考慮した結果としてこういうタイトルが付くなら、まぁ分からんでもないなというのはあるが。

最近のラノベのタイトルって、もうなんかよく分からんの多いよね、、、


まぁそんな、時代についていけないロートル的な文章を書きつらねたわけだけど、興味を持った人は買って読んでみるといい。

こういうのもありかなという気にはなるかもしれない。

(俺は多分もう読めないけど、、、)


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