そんなこんなで引き続き廃虚シリーズ。
前回の河内の風穴からさらに先に進んだ所に神社と登山口があるのだが、その周辺の集落が今は廃村となっているという事で行ってみた。
登山口は花の百名山にも数えられる霊仙山のものであり、3時間前後で登頂できるという事で比較的気軽に来れるスポットではあるようだ。
落合集落
まず着いたのは落合集落という所。
いきなり何やら近代的な建物が迎えてくれたんだが、警察捜査中との事でなにやら不穏な空気。
霊仙落合荘と書かれているんだけど、登山者の休憩所であり、また公民館的な建物だったようで、登山シーズンになると こちらの前の広場が車で埋まるらしい。
基本的には木造で土壁の崩れつつある古い感じの民家が立ち並んでる。
既に建物はないのだけど、ここにあった小学校の分校が1985年に廃校となったとの事で、比較的近年まで人が住まれていたようで、手入れの行き届いた建物もいくつかある。
元の住民の方が掃除などされにきているんだと思うけど、逆に手が入っていなそうなエリアに関しては 崩れるのを待つだけ…といった感じになっていた。
いくつかの家には表札が残っていて、どれも藤井姓が書かれている。
道沿にあったお墓には『先祖代々之墓』とあったので、完全に姓が1種しかない所だったのかもしれない。
立派な鳥居を持った神社もある。
中央の建物がありそうな部分に土台の岩だけがあったので、元の姿では無いのかもしれないが、注連縄に貼られていた四手が綺麗なものだったので、聖域は守られてるみたい。
土蔵の前の地蔵には花が添えられていた。
廃虚の写真を撮るのが好きなものとしては いい空間なんだが、あまり長居するべき所ではないようだ…
人がいなくなっても植物達は強い。
ここ以外にも周辺にはいくつか集落があるが、平地にあるのはここだけらしい。
他は急峻な坂に作られているものが多いため、ここが一番発展していたよう。
(唯一の小学校分校があった事からも、中心的な所だったんだろうな)
さて では戻って坂に作られた集落にいってみよう。
入谷集落
"いりや" ではなく "にゅうだに" と読むらしい。
かなりの山の上だったので車で登った。
非力な車だと上に上がれないのではないか…というくらいの山の上だったが、デカい車だと通れんのか?みたいな道でもあったし難しい。
車を停めた所よりもさらに高い位置から撮った写真だが、急峻な坂につくられた集落である事が分かると思う。
もう1枚。
撮影ポイントは了眼寺という寺で、到着後とりあえず参拝した。
今年のカレンダーと一緒に平成24年の行事予定も張り出されており、彼岸や盆などの行事は執り行われているらしく、綺麗にしてあった。
寺だけではなく神社もあった。
入口がかなり攻めてる感じだったが、昔はこの辺も普通に坂の一部だったのだろうか?
境内には街灯があり、そんな暗い時間帯ではなかったのだが、照らしてくれていた。
まだ電気は来てるんだな…
神社を出る時にすごい突風が起きて、少し怖くなった…
突風で暴れるビニールシート。
ここいらに建っている家は「ここがおばあちゃんちやねん」と紹介されたら なるほどっ と思うような しっかりとした歴史のありそうな家ばかりで、誰かが生活していてもおかしくない 綺麗な状態だった。
逆に、道を挟んで反対側の方は荒れるに任せたまま といった感じだった。
炊事場が外に?
家屋の壁沿いにあるのなら分かるが完全に独立していたのは、元の建物が既に朽ちてしまった故なのだろうか?
五右衛門風呂。
これも外にポツンと残っていた。
薪なんかが残っていて、冬の準備を残したまま 去っていった感じである。
建物そのものは完全に朽ちていたが、食器や調理器具類が残っている家もあった。
育った所が無くなってしまうというのはどういうものなのだろう。
ニュータウンで育った自分には、こういった山村での生活も想像するしかないのだが…
おまけ
帰りに見付けたものや寄った所。
旧国鉄の客車。
何もない原っぱに打ち捨てられたかのように鎮座していたが、どうやら近くの別荘の倉庫?らしい。
鍵のかかった扉の向こうに自転車などが置いてあった。
暫く撮影させてもらいました。
帰りに彦根城にも寄りました。
ギリギリの時間で ひこにゃんが見れたんだけど、動きが何か昭和っぽかった。
味があって良い。
隣の博物館で展示をやていたので、それも込み込みの入場券を買ったんだが、ここがとても良かった。
フラッシュと三脚を使わなければ撮影可で、しかも大好きな刀剣があった。
いやー美しいわー。
そんなこんなで今回はここまで。
帰りに鴨を食いそびれた話とかあるんだけど、まぁそれはいいや…
今回いった集落は2つだけだったけど、周辺には8つほど集落があるみたいなので、また風穴と合わせて行ってみたいですね。
最後にいくつか写真。
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