以前、『氷菓』や『愚者のエンドロール』のエントリを書いた米澤穂信さんの作品。
既読の2冊<古典部>シリーズとは違い、<小市民>シリーズというのの1作目にあたる。
また独特なシリーズ名だ、、、
(ちなみに漫画家もされてる)
まぁ読めば、ここで言う『小市民』がどれだけ重要なキーワードか分かる。
というか全てといってもいい。
主人公は中学1年になったばかりの少年、小鳩常悟朗。
目標は小市民になること。
小市民って何だよって感じだけど、ようは目立たない一般人に徹する、といった感じか。
小市民になる為の同士とかもいるわけだけど、小市民になりたいという事はお互い根は小市民ではないわけで、、、
と、まぁこの辺は読んでのお楽しみ。
内容としては学生生活を中心とした日常系ミステリ系ということでこの辺は古典部シリーズと同じ感じ。
ただ、全体像としての謎は面白かったけど、細々として日常系の謎解きの方は古典部シリーズほどスカッとする感じがなかったのが勿体無いかなぁ。
古典部シリーズの千反田えるみたいなヒロインがこの作品にもいるわけだけど、そのヒロイン小佐内さんがすさまじくかわいい。
米澤さん、こういう可憐なように見えて芯のあるヒロインを描くの上手いよなぁ。
1~2章読みはじめたあたりと読みおわった段階では小佐内さんへの印象がけっこう変わるんだけど、
そのかわいさは衰える所か逆に輝きますね。
キャラクターの魅力と全体のお話に引き込まれて、すらすらと読めてしまった。
小市民シリーズは春季限定だけじゃんく、夏季限定、秋季限定(上下)と刊行されてて、冬期で完結するらしい。
わりとさくっと読めるシリーズなので試しに1冊手にとってみませんか?
例のごとく続けて読んでしまうと1冊1冊の余韻がもったいないので間をあけてるけど、次に夏季限定を楽しみにしてる。
夏季から秋季への接続はレイニー止めに匹敵する作品らしくて、この先は一気に読んでしまいそうだが。
貸し主に秋季限定まで渡したのは失敗だったと言われてしまってるので、手元に揃ってるのを安心しつつ読もうと思っています。
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