読了しました、朝の5時。
授業があることよりも、本を優先するのは自分の悪い癖ですが、世の中には授業よりも優先すべき本が多数存在すると思います。
この本も、そんな本の一冊だったようで。
もともとは、ただの小説として、最後まで読めるか心配しながら読み始めた本だったけれど、その心配は必要がなかったようで、
一つの物語を読んでいる中に、因果関係を持った多くの物語があって、多くのことを語っていた本でした。
もしかしたら、一つのことを語っていた本なのかもしれないけど、そうだとしたら自分にはそれを単一の物としてまとめ込む能力が足りないようです。
夫婦の話、オカルティックな話、かつらの話、第二次世界大戦のノモンハン戦役とその周りのこと。
この本が人に与えるモノは、読み手の年齢や立場によって大きく違うと思うけど、自分が読んだ後に心に残ったものは、あまり希望に満ちたものではないようです。
もともと、自分の根底としてある考えは「なるようにしかならない」という考え方だったけれど、この本を読んで、「もっとひどいことにもなりえたのだ」という思考も加えるようになりました。
全3巻、あわせれば1184Pにもわたる大長編だったけど、非常に読みやすい文章と内容で、"読むこと"には時間の経過を苦としない本でした。
ただ、毎晩夜通し読んでいたわりに、8日間もかかった事を考えると、以外に時間がかかりました。
それは、"読むこと"以外に"考えること"に割く時間が割かし多い本だからかもしれません。
自分にとってこの本が、村上春樹デビューだったわけで、まだまだ村上さん作品は世の中に出回っているので、それを読むのが楽しみです。
さて、次に読まなければならない本は山積みだけど、とりあえず軽いところでバッカーノあたりから崩していこうかな。
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