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李陵・山月記ほか(中島敦)

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「山月記」「名人伝」「弟子」「李陵」の4作からなる短編集を読み終えました。

特に「弟子」が良かったけど、全体的に良作です。

喘息により33歳で無くなった鬼才ですが、残された作品は未完も含めて20あまり。

しかも、うちせいぜい2編が中編小説、残りは短編。あまりにも少なすぎる。



・山月記

これは、高校の国語の教科書にもなってたので、知ってる人も多いはず。

猜疑心のあまり、虎の姿になってしまった詩家の話。

セツナイヨ。

・名人伝

最初は、弓を極めていく若者の話なんだなって感じだったけど、最後はなんか老荘の思想みたいになってきてた。

オモシロイヨ。

・弟子

孔子の弟子の中でも最年長の子路と、孔子との諸国の旅を描いた作品。

この本を読むまで、孔子の弟子なんて「顏淵」と「子貢」くらいしか知らなかったけど、熱い男も居たようだ。

ってか、儒家の思想って基本的に嫌いいなので、孔子自身けっこう嫌いだったんだけど、考えが変わったかな。

ナケルヨ。

・李陵

勇将李陵の、戦いと敗北、その後の捕虜としての思考を描いた中篇小説。

主人公は李陵で、その葛藤が多く描かれてるけど、意識に残ったのは史記の著者である「司馬遷」が描かれる項。

李陵、司馬遷の勇将・知将の中の弱さと、意地を貫き通した蘇武との対比がいいです。

オモイヨ。



で、これを読み終わった後、もう一つ持ち歩いてた日日日の「アンダカの怪造学」を読み始めたんだけど。

字でけぇ('A`) 文体が若い('A`) 古典ばっかよんでたからよみずれぇ('A`) なきそう('A`)

話は面白いので読むけど、数ページで既にしんどい。

でも50ページに2時間半かかる中島敦と違って、50ページなんて20分程度で読めるのがいいところ。

ちなみに、中島敦の作品は全部青空文庫で読めるっぽさ。

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