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『ミッションスクール』を読んだ『ミッションスクール』を読んだ

  • Posted by: tyoro
  • 2011年4月24日 15:27

『新世界より』を読んでから通勤読書を再開してblogに書くようになったけど、読むスピードよりblogに記事書くのの方が遅くて溜まっていく一方ですね。

多分長々と書いてしまうのがいけないんだと思うけど、作品に思いいれがあればあるだけ書く事が増えていくので仕方のない話し。


さて先日の東京鈍行旅行の車中で田中哲弥の『ミッションスクール』を読みました。

その日泊めてもらう予定だったれとから借りていた本で、返さないとなーと思いつつ読んだんだけど、やっぱり田中哲弥は天才なんだなと思わせられるような傑作だった。


常々友人から小説はツカミが肝心だという話しをされます。

話しを聞いてるとすぐ「なるほどなぁ」となって、本の読み方とかすら影響されてしまう主体性のない僕です。


この本はミッションスクールという名の通り学園ものではあるのだけど、登場する学園はどれもぶっ飛んでいて、こんな設定どうやったら出てくるんだって作品ばかりな短篇集です。

例によって、どんな作品かという前情報を一切仕入れずに読み始めたわけだけど、もう最初の10~20ページくらい読んだ段階で、怒涛のように押し寄せる展開と設定の波にメロメロにされてしまった。


作品は全部で5作品。

『ミッションスクール』 『ポルターガイスト』 『ステーショナリー・クエスト』『フォクシーガール』『スクーリング・インフェルノ』

元々は電撃hpに連載していたらしいのだけど、3作目までは電計hpに掲載されていたがあまりの不人気さに連載誌を追い出され、最終的にSFマガジンで続きを書いて最終的に書下しを加えて本になったらしい。

追い出された  というのがどこまでが事実なのかは分からないけど、確かに電撃hpで掲載されているようなラノベとは一線を画す作品である事は読めば分かる。


個人的にヒットだったのは表題作の『ミッションスクール』と『ステーショナリー・クエスト』 。

ヒロインがかわいい小説はいいですね。


前者は学校の中に世界中の諜報帰還のスパイが潜伏しており、地球上の国際紛争の舞台となっている。

という設定がって、もうその段階で狂ってるとしかいいようがない気がするんだけど、ほんとに小気味良いくらいサクサクと物語が展開していくのでテンポ良く読めて、そして笑える。

後者は予算に厳格な学校のお話で、うっかり新入部員の不手際で早い年度の早い時期に予算を使いきってしまった美術部生徒達が、追加の備品を申請する為に、帰ってきたものがないとも言われる総務部への長い冒険に出掛ける話し。

もうその段階で(ry


まぁどの話しもこれでもかってくらいテンポが早くてめちゃくちゃ読み易いのでお勧めです。




前述の通り電車で読んでたんだけど、ほんとに笑える小説なので笑いを噛み殺すのがキツかった。

部屋で声あげて爆笑しながら読むべきだったかな~


田中哲弥の代表作は各所で大久保町シリーズだと書かれてるのだけど、実は読んだ事がなくて、

この本と一緒に借りた『やみなべの陰謀』を読んだ事があるだけなんだけど、もっと色々読んでみたいね。


この記事書きながらちょこちょこ調べてたら、最近は講談社BOXから本出したりもされてるみたいなんだけど、

通勤読書は文庫(or kinedle)オンリーとして制限かけてるので、いつか文庫が出たら読みたいっすなぁ。

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